こちらの記事は、stand.fmで22年5月24日に配信した放送を元にテキストにしたものです。
付け足したり直した箇所もあります。
ハーネスを使う人が増えてきた!
最近は首輪よりもハーネスにリードをつけることを選ぶ飼い主さんが増えてきました。
首輪にリードをつけた状態でリードが張った場合、
犬の首にはかなりの圧がかかり
頚椎や気管、大きな血管や神経などにダメージを与えてしまうことがあります。
苦しければ引っ張るのをやめるんじゃないかと思う方もおられると思いますが、
残念ながらそうはならず、その苦しさに犬は少しずつ慣れていってしまいます。
だからと言って首が鍛えられるわけではなく、よりダメージを与えることになります。
痛みや不調は犬にとっても不快ですし、
できれば生きている時間を健康に過ごさせてあげたいものです。
今はこのことをご存じの方も増えてハーネスが選ばれるようになったのだと思います。
ハーネス抜けをする犬もいる
良い傾向ではあるのですが、
一方でハーネスから犬が抜けてしまうという話をよく聞きます。
ハーネスは後ろからのリードの張りには強いですが、前から引っ張ると抜けやすくなります。
一度抜けた子は抜け方を覚えてしまい、回数を重ねるごとにそのスキルも上がっていきます
前から引っ張らないことが重要なのですが、
何度も経験させてしまうと犬のハーネス抜けのスキルが上がり、
犬自身が後ろ向きに進んで飼い主さんが前から引っ張る形を犬自ら作ることもあります。
ハーネス抜けは交通事故や迷子にもつながるので防ぐ必要があります。
ハーネス抜け予防方法
ハーネス抜けを防ぐには、
このようなことが大事になります。
はじめから長めのリードを使う
リードが短いとすぐにリードが張ってしまいます。
なので長くすることで抜けの確率を下げることができます。
短いリードを使う場合もそうですがリードが張りっぱなしにならないように気をつけます。
市販でよく見かける120cmのリードは小型犬には短すぎることが多いです。
生活環境の違いもありますし一概に120cmはダメということはないですが、
犬が小さいほど飼い主の手から犬の背中までの距離が長くなります。
その分自由に動けるスペースが狭まるということです。
その子にとって安全を保つことができてかつ不快でない長さを探すと良いです。
うちの子が自分で歩いてお散歩していた時は、
180センチを2本繋いだリードを適宜伸ばしたり縮めたりして使っていました。
リードが短いと犬が地面のにおい取りをするたびに立ち止まってあげないとリードが張ってしまいますが、
リードが長いと犬が地面のにおい取りをしたとしても犬に合わせずに
飼い主はリードを伸ばしながら少しずつ歩くこともできます。
飼い主が歩いている方が犬はにおい取りを早く切り上げてくれやすくもなるのでちょっと楽にもなります。
リードがたわんでいればハーネス抜けのリスクは減ります。
首輪とハーネスを繋ぐ
首輪とハーネスを繋いでおくとさらに保険になります。
いつもリードがたわんでいる状態を作っていたとしても何かの拍子に張ってしまう事もあるでしょう。
そんな時にすでに抜けのスキルの高い子だと瞬時にスポンと抜けることもあるかもしれません。
こんな場合の最後の砦に首輪がなってくれるとより安心です。
それでも首輪がゆるゆるだとやっぱり抜けてしまうかもしれません。
サイズの調整の目安は指が2本入るくらいの大きさです。
ただ首の周りの毛がもふもふの犬や頭が小さい犬は首輪が抜けやすい傾向にあります。
そういう犬の場合は引っ張ると首輪の輪が縮まるタイプのハーフチョークや
ハーフチョークの鎖の部分がナイロンテープになっているマーチンゲールタイプがおすすめです。
チョークタイプも良いですが、締まりすぎを防止するストッパーを犬に合わせて調節しておくと安心です。
リードとは別にナスカンと紐で首輪とハーネスを繋いだ上でハーネスにリードを繋げます。
ハーネスはその犬にあったものを使う
何よりも一番大事なのはその子に合ったハーネスを選ぶことです。
犬の骨格によりハーネスの装着感は変わってきます。
あの犬にはいいけど、この犬には合わないということもあります。
ハーネスを試すために買うのは勿体無い気もしますが、
長く使うものなので妥協はしないほうがいいです。
うちの愛犬は成長に合わせてそれまで使っていたハーネスのひとつ上のサイズを買ったところ
全く合わなくて、結局は違うメーカーのハーネスにしました。
そういうこともあることを心に留めておくと良いと思います。
意外と難しいハーネス選びについてもどこかのタイミングでお話しできればと思います。
まとめ
ハーネスをつけないといけないわけではないですが
気管虚脱や緑内障などでやっぱりハーネスの使用を推奨される犬もいます。
そう言った場合も犬のハーネス抜けスキルを上げないような管理や付き合い方が
その子の安全を守ることにつながります。
良い道具も使い方により危険なものにもなり得ます。
ことが起こってから対処するのではなく予防の意識で普段から気をつけてもらえると
犬と飼い主の幸せ度もさらにアップすると思います。
コメント